転職

【例文あり】転職理由をキャリアアップとするのはアリなのか?説得力のある伝え方を徹底解説

転職活動において、非常に重要になってくるのか「転職理由」です。

なぜ転職するのか?という部分は非常に大事であり、面接官も100%聞いてきます。

ここがあやふやだと、どんなに優秀で人柄が良くても採用されません。

僕は未経験転職に20代で3回成功していますが、常にここは大事にしてきました。

本記事では、実際に僕がキャリアアップを理由に転職をしていた際に注意していたポイントをご紹介します。

人事をやっている友人に聞いたり、何人もの転職エージェントに聞いて対策をしました。

作り上げた転職理由を転職エージェントに見せたら、「完璧です!」とお褒めの言葉をいただきました。

転職は人生を変える大きなイベントです。

自分が納得のいく転職活動を実現するためにも、転職理由はしっかりと対策する必要があります。

本記事を参考に、最高の転職理由を作り上げて内定を勝ち取ってください。

企業は面接を通じて何を確認しているのか?

転職理由にキャリアアップを伝えるのはアリなのかどうかを知る前に、企業が面接を通じて何を確認しているのかということを知っておきましょう。

そうすると、自然とキャリアアップを伝えていいのかどうかがわかります。

企業が面接で確認したいことは、大きく以下の2つです。

  • 入社後に定着するかどうか
  • 活躍してくれそうかどうか

これら2つを面接で伝えることができれば、めちゃくちゃ内定は取りやすくなります。

企業の人事担当者と複数の転職エージェントに聞いて、全員が同じ回答をしたので間違いないです。

僕はこれを知らずに、かなりの時間を無駄にしました。

理由を聞けば納得すると思うので、ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

入社後に定着するかどうか

当たり前ですが、企業は求職者に、可能な限り長く続けてほしいと思っています。

理由は2つ。

  • 早期離職は企業にとってダメージになるから
  • 長く続けてくれればくれるほど会社に貢献してくれる人材になるから
転職面接では、この2つを意識して熱意を伝えることで、通過率が嘘みたいに上がります。。。
スギ

詳しく見ていきましょう。

早期離職は企業にとってダメージになる

企業は採用に非常に多くのコストを必要とします。

転職サイトに求人広告を掲載するだけで100万弱、転職エージェント経由であれば100万〜200万程度は必要になります。

また、人事はともかく現場社員や事業責任者、役員などが面接に参加すると、そういった人たちの人件費もコストとして加算されるため、実際には人材会社に支払う費用よりも多くの費用が必要です。

そうして苦労して獲得した人材が入社後にすぐ辞めてしまうと、社員の時間やかけたコストがすべて無駄になってしまいます。

面接に時間を割くため、業務の進捗が遅れたり、他の社員に負担がいってしまう可能性もあります。

つまり、採用は企業にとってもリスクを伴うものです。

そのリスクをプラスに変えていくためにも、企業は早期離職せずに、長期的に活躍してくれるかどうかを重視しています。

長く続けてくれればくれるほど会社に貢献してくれる人材になる

これも当たり前ですが、人材は長く働いてくれればくれるほど、会社に貢献してくれる存在になります。

時間をかけて企業に馴染んでいくことで、スキルや経験の蓄積、顧客との関係値、社内での立場など、より高い生産性を発揮できるようになります。

また、長期的なキャリアパスを考えた場合、経験と知識を積み重ねることで、より高度な仕事に携わることができるようになりますよね。

そうすると企業としては事業の幅を広げることができ、さらに会社を大きくすることに繋がります。

企業は、求職者が長く勤めることによって企業に貢献できることに価値を見出しているのです。

つまり、転職面接では求職者が入社後に企業に定着し、長期的に活躍してくれるかを重視しています。

そして、いかに会社で長く続けていく気があるかどうかを伝えるのは志望動機や将来のキャリアパスなどです。

本題とはズレるため今回は割愛しますが、いかに面接で長く続ける意思があるかどうかを伝えられることは、通過率にめちゃくちゃ影響します。

活躍してくれそうかどうか

企業は求職者に対して、「活躍してくれそうかどうか」ということを期待しています。

当たり前ですが、企業は利益を出さないと事業を続けていくことができません。

その企業が成長や競争力を維持するためには、優れた人材を採用し、組織に貢献してもらう必要がありますよね。

面接官は求職者の過去の実績やスキルだけでなく、将来の成長意欲や貢献度を評価することで、採用するかしないかの判断をします。

求職者が活躍できるかどうかは、求職者のスキルや経験だけでなく、仕事への向き合い方や自己成長に貪欲かどうか、問題解決能力、チームワークなど人間的な部分の比重が大きいです。

そのために、「挫折をどう乗り越えてきたか」だったり「どのように成果を出してきたか」などの質問をします。

嘘はいけませんが、その企業が求める人物像になりきって自分が活躍できることをアピールすることが大切です。

「キャリアアップ」を転職理由にするのはアリ?

さて、ここから本題に入りましょう。

「キャリアアップ」を転職理由にするのはアリ?という疑問に対してですが、結論は「アリだが伝え方には注意が必要」です。

キャリアアップという言葉は初めはポジティブで安全な言葉に感じられるかもしれませんが、面接官によっては「深く考えていないのでは」とマイナスに映る可能性があります。

「キャリアアップとは具体的にどういう意味なのか?」「どんなキャリアアップを想定しているのか?」といったことを明確にしないと、深掘りされた際にボロが出てお見送りです。

キャリアアップは、一般的には「専門的な知識や能力を高め、経歴を伸ばし自身の市場価値を向上させること」とされることが多いですが、目指す方向は人それぞれです。

例えば、大規模なプロジェクトを担当することをキャリアアップと考える人もいれば、特定のスキルを深めることを重視する人もいます。

また、スタートアップ企業で会社と共に成長することをキャリアアップと捉える人もいます。

個々の目指す方向性が異なるため、「キャリアアップ」という曖昧な言葉よりも、「転職してこうなりたい」「こんな仕事をしていきたい」と自分の思いを具体的に語る必要があります。

安直にキャリアアップという言葉を使わず、「今後はこんなキャリアを築いていきたい。現職ではそれが難しいから転職活動をしている。御社の事業内容やビジョンを見て、マッチすると思った」など、面接官が納得する理由が必要です。

「キャリアアップ」という抽象度の高い言葉を安易に使うのは危険です!
スギ

キャリアアップを転職理由にする際に意識すること

ここからは、キャリアアップを転職理由にする際に意識することについてご紹介します。

具体的には以下の3つです。

  • 現職(前職)の不満を表に出さない
  • 具体的なキャリアプランを明確にする
  • 応募先の企業でやりたいことが実現できることを伝える

これらに注意すれば、より良い印象を与えつつ、説得力のある転職理由を作ることができます。

ひとつずつ、詳しく見ていきましょう。

現職(前職)の不満を表に出さない

「現職では上司が気に入った人ばかりに仕事が振られるため、チャレンジする機会が与えられなかった」など、現在の会社の不満を口にすることは避けましょう。

他責と捉えられてしまうような発言はマイナスの印象を与えかねません。

実際にそうだったとしても、その問題に対してどのようなアクションをとって、結果的にどうだったのかということを伝える必要があります。

また、キャリアアップを転職理由にする場合、現在の職場でも同様のキャリアアップができるのではないかと思われることもあります。

そのため、キャリアアップが望めない理由や、実際に試みたが叶わなかった経験などを説明することが重要です。

具体的なキャリアプランを明確にする

キャリアアップという言葉は前向きに聞こえますが、その定義や方向性は人によって大きく異なります。

もちろん、面接官も例外ではありません。

単に「キャリアアップのためです」と回答するだけでは、「転職理由を十分に考えていない」「具体性がない」という印象を与えてしまう可能性があります。

具体的な転職理由を伝えるためには、キャリアアップの定義を自分なりに明確にしたうえで、

  • 幅広い領域から特化した専門的なキャリアを身につけたい
  • 法人営業の提案・交渉スキルを磨いて成長したい

といった具体的なキャリアの方向性を採用担当者にアピールできるよう準備しておくことが大切です。

自身がどのような人材になっていたいのか、どのようなスキルや経験を得ていきたいのかということを伝えられれば、「転職自体が目的ではなく、長期的なキャリアを見据えている」という印象を面接官に与えることができます。

応募先の企業でやりたいことが実現できることを伝える

キャリアアップを転職理由とする場合は、応募先の企業でそのキャリアが実現できることを伝える必要があります。

応募する企業と自身の今後のキャリアの関連性がない場合、企業研究を怠っているとマイナス評価されてしまいます。

求人票やコーポレートサイトなどを確認し、自身のキャリアが応募する仕事とどのように結び付くのかを明確にすることで通過率は上がるでしょう。

ただし、ありきたりな転職理由では他の企業でもよいのではと思われてしまう可能性があるため、応募先企業でなければならない理由や必要性を伝えることも重要です。

転職の目的や今後のキャリアを明確にし、応募先企業がそれを実現させるために最適な選択肢であるという理由を考えましょう。

「なぜ現職の会社や他の企業ではなく、応募先企業でのキャリアアップを望んでいるのか」ということを明確に筋を通らせて説明する必要があります。

面接官は意外と「ウチとマッチするか」という部分をめちゃくちゃ重要視しています!
スギ

これまでの経験に基づいたキャリアプランの作成と綿密な企業研究が必要です。

僕は「キャリアアップ」という言葉を使わずやりたいことを伝えた

僕が転職活動をした際は、「キャリアアップ」という言葉は使わずに、自分が望むキャリアに進むために転職活動をしているということを伝えました。

実際に僕が話していた転職理由をご紹介します。

SEOコンサルタントから事業会社のマーケ担当に転職した際の転職理由です。

私が転職をしようと思った理由は、より幅広くマーケティング手法を身に着けていきたいからです。
現在はSEOをメインとしてマーケティング支援を行っております。
SEOはGoogleに依存をしてしまうマーケティング手法のため、非常に効果的な手法ではありますが、他にも様々なマーケティング施策を打つことができる人材の方が価値が高いと考えております。
自社事業やクライアント事業に関わらず、ひとつのサービスの認知向上やリード獲得のためには数ある手法の中から最適なものを選択できる能力が必要となります。
私は今後、SEOを含めた総合的なマーケティング人材になりたいため、転職活動をしております。

こんな感じです。

キャリアアップという言葉は使っていませんが、今後やりたいことが明確になっているかと思います。

「総合的なマーケティング人材」という部分は抽象度が高いですが、ここは深掘りされたときに具体的にどのような人材なのかを説明できるよう準備をしていました。

キャリアアップを踏まえた転職理由の例文

ここからは、実際にパターン別にキャリアアップを踏まえた転職理由の例文をご紹介していきます。

自分がどのパターンに当てはまるかを考えながら参考にしてください。

専門性を深めていきたい場合

私の転職理由は、専門性を高めることでより価値あるキャリアを築きたいという思いからです。
現職では一般事務の職務を担当していますが、自己啓発のために様々な資格取得に取り組みました。
FASS検定やビジネス会計検定などの資格を取得し、専門的なスキルを身につける努力を重ねてきました。
しかし、現職ではこれらの専門スキルを活かす機会がほとんどなく、昇進も年功序列で進む体制でした。
そのため、今後のキャリアプランを考え、専門性の高い経理事務の職務に転職を決意しました。
経理の経験はまだありませんが、既に知識の習得に取り組んでおり、入社後も継続して自己研鑽し、専門性を高めて御社に貢献したいと思っています。
御社では専門的な経理業務に関わる機会が豊富であり、経験豊富な先輩方から学びながら成長できる環境が魅力です。
入社後も自己成長に取り組みながら、経理の専門性をさらに磨いて御社の目標達成に貢献したいと思っております。

このように、現在の業務と関連付けてより専門性を深めていきたいことを伝えることで転職理由に納得感がでます。

「働きたい」という熱意も感じ取れるため、面接官にもポジティブな印象を与えられるでしょう。

上流工程から携わりたい場合

私の転職を考えた理由は、上流工程に携わりたいという強い願望があり、より高度なスキルを身につけ、プロフェッショナルと呼ばれる人材に成長したいと考えたためです。
現在の職場はシステムエンジニアとして働いていますが、下請け企業のため、ほぼ同一のプログラムを組む日々でした。
基本スキルは身につきましたが、自身の能力をさらに伸ばしたいという思いが強くあります。
そのため、御社のようにシステム開発の企画提案から携われる環境への転職を志望しています。
入社後は、これまでに培ったスキルを活かしつつ、新たな知識やスキルを積極的に習得し、上流工程において御社に貢献したいと思っています。
私の経験と能力を最大限に発揮し、御社のプロジェクトの成功に貢献することを目指しています。

このような転職理由であれば、今後も成長していきたいという意欲と転職先の企業で活躍したいという熱意も感じ取れます。

「現職では上流に携われないのか?」という部分においても、下請け企業のためそもそも難しいという現状も伝わるでしょう。

まずは転職理由を簡潔に述べ、そこから深掘りされるであろう部分を詰めていくような面接対策が必要です。

業務領域を広げていきたい場合

私の転職理由は、Webディレクターとしての3年間の経験から、業務領域を広げたいという強い意欲があるためです。
日々の業務でデータ分析や市場調査に基づくマーケティング活動を行い、結果を出すことに大きな喜びを感じてきました。
これまでの経験を活かしながら、より幅広いマーケティングに携わりたいという思いが強まっていったことが転職を考えたきっかけです。
御社のようにさまざまなジャンルのマーケティング依頼を請け負っている環境へ転職することで、よりマーケティング視点を持ったディレクターになれると考えております。
入社後は、これまでの経験を基に、確かな分析から戦略を立て、効果的なマーケティング活動で御社に貢献したいと考えています。

こちらは今後はマーケターとしてキャリアを築いていく意思が伝わります。

「なぜ現職では叶えられないのか?」といった部分が少し弱いですが、まずは転職理由を簡潔に述べ、現職で叶えられない理由については後から補足する形で対策をすれば問題ありません。

最新技術を学びたい場合

私の転職理由は、常に時代の最先端に立ち続けるエンジニアとして成長したいという強い思いがあるためです。
社外の勉強会やエンジニアの交流会に積極的に参加し、最新テクノロジーに対する情熱を持っています。
しかし、現職では最新テクノロジーへの投資が消極的であることに不満を感じました。
上司と相談しましたが、組織体制の制約から改善が難しいという結論に至り、転職を決意しました。
そのため、最新テクノロジーの活用を積極的に推進している貴社への転職を希望しています。
入社後は御社の環境に刺激を受けながら、自らも主体的に最新技術を学び、常に時代に取り残されないエンジニアとして成長していきたいと考えています。
御社の先進的な取り組みに貢献することで、私自身もさらなる成長を遂げ、時代の要請に応えるエンジニアとなりたいと思っています。

こちらの転職理由であれば、現職の環境を変えられないかアクションを起こしたうえで、難しいため転職をするという明確な理由があります。

今後も最先端で活躍しつづけたいという熱意も伝わるため、転職理由としては納得感も感じられますよね。

転職理由を上手く伝えて転職を成功させよう

転職活動において、「なぜ転職をするのか?」というのはめちゃくちゃ大事な部分です。

面接官も100%聞いてきます。

僕は転職理由を聞かない面接官には会ったことがありません。

キャリアアップしたいという転職理由は非常に立派ですが、伝え方によってはマイナスにもなりかねません。

本記事を参考に、自身のやりたいことを明確に伝え、内定を勝ち取ってください。

  • この記事を書いた人
スギ

スギ

東京のWeb系ベンチャー企業で働くWebマーケター兼ディレクター。 20代後半未経験からIT業界に転職成功したノウハウを中心に、副業やライフハック、Webマーケティングに関することなど「あなたの人生をちょっと良くするひとつの選択肢」というコンセプトで生活に役立つ情報を発信。

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